「妙齢(みょうれい)」の意味・誤用・使い方
「妙齢」の本来の意味
○ 若い年頃。特に、女性の若い年頃についていう。
「妙齢」の間違った意味
× 中年の女性。若いというには微妙な年齢。
「妙齢(みょうれい)」の本来の意味は「若い年頃。特に、女性の若い年頃についていう」なので、「中年の女性。若いというには微妙な年齢」という意味で使うのは誤用です。
現代では男性に対して使われることは殆どなくなり、「妙齢の女性」「妙齢の婦人」「妙齢の美人」の形で20代前半までの女性によく使われます。
「妙」の字には「若い」という意味がありますが、「微妙」にも使われているため「微妙な年齢の意」と誤解する人が増えたのかもしれません。「奇妙」「巧妙」「絶妙」「珍妙」など、他の「妙」を含んだ熟語から「若い」という意味を類推することも無理でしょうね。
「婦人」と一緒に使われる事も多く、「婦人」と「夫人」を勘違いして「中年の女性」というイメージが付いたとも考えられます。
ただ、時代によって「若い年頃」の認識は違いますし、昔よりも上がっています。高齢者・中年・若者のそれぞれで、「若い年頃」が異なっているかもしれません。
「妙齢」は年齢の定義が曖昧な語です。それに、年齢を話題にすること自体を不快に感じる人もいるので、使い方には十分注意しましょう。
「妙齢」の類義語
◻女盛り(おんなざかり)…女性の容貌が最も魅力的で美しい年頃。
◻娘盛り(むすめざかり)…若い女性として最も美しい年頃。
◻年頃(としごろ)…結婚適齢期の女性。
「妙齢」を使った例文
○まだあどけなさが残る妙齢の店員さんが接客をしてくれた。
○紹介された友人の奥さんは、去年大学を出たばかりの妙齢の美女だった。
×親子ほど歳が離れた妙齢の女性達が、藤井聡太六冠に熱狂しているらしい。
×結婚生活15年を経た妙齢の婦人は、夫とろくに口を利かなくなってしまった事を悩んでいた。
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