「穿った見方」の誤用『ひねくれた見方』ではない

意味【あ行】
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「穿った見方(うがったみかた)」の意味・使い方

「穿った見方」の正しい意味

○ 物事の本質を的確に捉えた見方。

「穿った見方」の誤った意味

× 疑った見方。ひねくれた見方。

「穿つ」の意味

○ 穴を掘る・あける。また、貫き通す

○ 物事の本質を的確に言い表す。隠れた事情や人情の機微に巧みに触れる。

「穿った見方(うがったみかた)」の正しい意味は「物事の本質を的確に捉えた見方」なので、肯定的な評価をする時に使う。

「穿った見方」を「疑った見方。ひねくれた見方」という否定的な意味で使うのは誤用。

・元々、「穿つ(うがつ)」は穴を掘るという意味だったが、それが転じて「物事を深堀して本質を捉える」という意味が加わった。

・「穿ち過ぎ」という言葉の意味は、「物事の本質を捉えているようで、逆に事実から外れている」

・「穿った見方」を正用している人が26.4%、誤用している人が48.2%、分からない人が20.3%という世論調査の結果が出た。

・「穿つ」は他に、「和服やはき物などを身につける」「物珍しくて凝ったことをする」という意味も持っているが、現在は殆ど使われていない。

「穿った見方」を使った例文・誤用例

○ 穿った見方をする政治評論家Aが、あるバラエティ番組で媚びるようにおちゃらけていたので少し幻滅した。

○ 偉人の伝記を読む度に、若い頃から穿った見方をしていたんだなと感心する。

×彼は「穿った見方かもしれませんが」と前置きして、ひねくれた見解を述べ始めた。

×そんな風に穿った見方をするもんじゃない。

「穿った見方」の類義語・英語表現

類義語

核心を突く・見極める・看破する・審美眼がある・正鵠を得る・看破する・鑑識眼がある・本質を突く

英語表現

penetrating remark(洞察力のある見方)
capture the essence of(本質を捉える)

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