「上を下への大騒ぎ(うえをしたへのおおさわぎ)」の誤用・意味・使い方
本来の言い方
○ 上を下への大騒ぎ(うえをしたへのおおさわぎ)
誤った言い方
× 上や下への大騒ぎ(うえやしたへのおおさわぎ)
× 上へ下への大騒ぎ(うえへしたへのおおさわぎ)
□ 「上を下へ」の意味…入り乱れて混乱しているさま。
本来の言い方が「上を下への大騒ぎ」なので、「上や下への大騒ぎ」という使い方は誤用です。
この言い方は、「上を下へ返す」から枝分かれして生まれました。元の言い方が「上を下へ返す」ですから、「上や下へ」「上へ下へ」では誤りになるのです。
平成27年度に文化庁が行った国語に関する世論調査では、正しい言い方を選んだ人の割合が22.5%、誤った言い方を選んだ人の割合が60.8%でした。
「上を下への大騒ぎ」を使った例文
○ 町内会の祭りは予想をはるかに超えて賑わい、開催場所の周辺は上を下への大騒ぎとなった。
○ 経理担当者の横領が発覚したB社は、今ごろ上を下への大騒ぎとなっているだろうな。
× 自分が住む田舎にもついに世界的なコーヒーチェーン店が進出して来た。オープン日には長蛇の列を作り、店内は上や下への大騒ぎだったらしい。
× 居間にスズメバチが入ってきたので、私の家族は上へ下への大騒ぎになったよ。
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