「小春日和」の誤用『春先の暖かい晴天』という意味ではない

意味【か行】

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「小春日和(こはるびより)」の意味・誤用

「小春日和」の正しい意味

○ 晩秋から初冬にかけての穏やかで暖かい晴天。

「小春日和」の誤った意味

× 春先の穏やかで暖かい晴天。

「小春日和(こはるびより)」の正しい意味は「晩秋から初冬にかけての穏やかで暖かい晴天」ですから、「春先の穏やかで暖かい晴天」という意味ではありません。

つまり、「冬の終わりの暖かい日」ではなく「冬の初めの暖かい日」を表しています。「小春」という字が使われているので勘違いされやすいですが、意味を間違えないようにして下さい。「本格的な寒さが訪れる前の時期の暖かい日」という意味合いで用いましょう。

小春日和は低気圧が通りすぎた後に、大陸から張り出した高気圧が日本を覆うなどして発生します。

また、「小春」は元々旧暦十月の別名で(小六月ともいう)、新暦では11月~12月初めに当たり、俳句では冬の季語として使われています。

「小春日和」に相当する言葉は外国にもいくつかあるようで、アメリカでは「インディアン・サマー」、イギリスでは「聖マルタンの夏」「聖リュークの夏」、ヨーロッパでは「老婦人の夏」「カワセミの日」、ロシアでは「バービエ・レータ(婦人の夏)」と呼ぶといいます。

「小春日和」の類義語

◻日和(ひより)…よく晴れた天気。

◻秋晴れ(あきばれ)…秋のよく晴れた天気。

「小春日和」を使った例文

○ 寒いのが苦手だから、師走にこの小春日和はすごく嬉しい。

○ まだ年も明けてないのに、ポカポカと暖かい小春日和となった。

× 冬もそろそろ終わりなので、小春日和の過ごしやすい日が増えてきた。

× 桜も咲き始めましたし、今日は気持ちの良い小春日和ですね。

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