「未明(みめい)」の意味・誤用
「未明」の正しい意味
○ 夜がすっかり明けきらない時分。
「未明」の誤った意味
× まだ明らかになってない。
「未明(みめい)」の正しい意味は「夜がすっかり明けきらない時分」ですから、「まだ明らかになってない」という意味ではありません。
事件や事故の報道で「未明」が用いられた場合、「事件・事故の起こった時間はまだ明らかになってない」と伝えているのではなく、「事件・事故は夜がすっかり明けきらない時分に起こった」と伝えているのです。
気象庁は「未明」の時間帯を「0時~3時」と定義しています。報道で使われた場合も同じ時間帯を指している場合が多いので、報道や天気予報で「未明」と出てきたら「0時~3時」の時間帯を指していると考えていいでしょう。
しかし、一部の辞書には「日の出前の2時間ぐらいのこと」と記載されており、多くの人も「日の出前の2時間ぐらいのこと」と認識しています。気象庁・報道と一部の辞書・人々では、捉えている時間帯に差があるようですね。
「未明」の類義語
◻明け方…夜が明けようとする時分。
◻夜明け前…夜が明けきる直前。
◻朝まだき…まだ夜が明けきらない頃。
「未明」を使った例文
○ 「昨夜未明、学校周辺で変質者が目撃されたので気を付けて下さい」と先生に注意を促された。
○ 日曜日の未明に、近所の吉田さんの家が泥棒の被害にあったらしい。
○ 15日未明、この地方で局地的な大雨が降る恐れがあり、気象庁が注意を呼びかけています。
○ 日の出を拝みたいのなら、明日の未明には出発しておく必要がある。
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