「噴飯もの(ふんぱんもの)」の意味・誤用・使い方
「噴飯もの」の正しい意味
○ あまりのおかしさに、思わず吹き出して笑ってしまうような事柄。
「噴飯もの」の誤った意味
× とても腹立たしいこと。
「噴飯もの」の本来の意味は「あまりのおかしさに、思わず吹き出して笑ってしまう事柄」なので、「とても腹立たしいこと」という意味で使うのは誤用です。
噴飯は「あまりのおかしさに、思わず口の中の食べ物を吹き出して笑ってしまう」という意味の言葉ですから、「噴飯もの」はそのおかしい事柄に対して使います。
この語は、単に面白くて笑う場合と嘲笑する場合の両方に使えますが、後者の意味で使われる事の方が圧倒的に多いです。ですから面白くて笑うという意味で使っても、嘲笑していると誤解される可能性があります。相手や状況によっては、言葉を言い換えた方がいいでしょう。
また、文化庁が平成22年度に実施した「国語に関する世論調査」では本来の意味で答えた人が19.7%、間違った意味で答えた人が49.0%でした。正答した人の2倍以上の人が間違った意味を選んでおり、分からないと答えた人が27.4%もいました。
「噴飯もの」を使った例文
○ 主人公役が棒読みとは噴飯ものの出来だったな。
○ 先輩が言ったあまりに馬鹿馬鹿しい下ネタは噴飯ものだった。
× 接客中に噴飯もののクレームを付けられたので、怒鳴り返すところだった。
× ブラック企業の社長が労働環境の大切さを語るという、噴飯もののインタビューを見たのでイライラしてきた。
「噴飯もの」の類義語
◇ 笑止千万…非常におかしいさま。
◇ へそで茶を沸かす…おかしくてしようがないこと。
◇ ちゃんちゃらおかしい…身の程を知らない態度が吹き出したくなるほどおかしい。
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