「砂を噛むよう」の誤用『悔しい』という意味ではない

意味【さ行】

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「砂を噛むよう」の意味

「砂を噛むよう」の正しい意味

○ 無味乾燥でつまらない

「砂を噛むよう」の誤った意味

× 悔しくてたまらない

「砂を噛むよう」という慣用句の正しい意味は「無味乾燥でつまらない」ですから、「悔しくてたまらない」という意味で使うのは誤用です。味気ないこと・面白味がないことを、砂を噛んでも味がしないことに例えています。

「無味乾燥でつまらない」場合なら食事にも使えますし、「砂を噛むような生活」のように食事以外の事にも使えます。

「苦虫を噛み潰したような」や「臍を噛む」などと混同している人が、「悔しくてたまらない」という意味の誤用を広めたのかもしれせん。

「砂を噛むよう」の例文

○ 近々別れを切り出すつもりの彼との食事だと、大好きなカレーも砂を噛むような思いで食べることになる。

○ 独り暮らしも最初は楽しかったが、数年で砂を噛むような生活だと思うようになった。

× 上司に嫌みばかり言われる私は、毎日砂を噛むような日々を送っている。

× 熱心に応援している野球チームが完敗したため、砂を噛むような気持ちでテレビを消した。

「砂を噛むよう」の類義語

「砂を噛むよう」の類義語、言い換え表現

無味乾燥

つまらない

味気ない

興味がわかない

面白くない

虚しい

「国語に関する世論調査」

文化庁が平成30年度に行った「国語に関する世論調査」で意味を尋ねたところ、本来の意味「無味乾燥でつまらない様子」と答えた人の割合が32.1%、誤った意味「悔しくてたまらない様子」と答えた人の割合が56.9%となりました。

また、60代以上の正当率は42%で70代の正当率は37%だったのに対し、50代以下の正当率は20%~29%程度しかありませんでした。

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