号泣(ごうきゅう)の意味・使い方
「号泣」の正しい意味
○ 大きな声で泣く。
「号泣」の誤った意味
× 激しく泣く。 涙を大量に流す。
「号泣」の正しい意味は「大きな声で泣く」で、「激しく泣く。涙を大量に流す」という使い方は誤用です。涙を多く流すだけでは「号泣」の意味に当てはまらず、大声を出して泣かなければ「号泣」とはいえません。
時おり「声を押し殺して号泣した」という表現を見かけますが、「声を押し殺して大きな声で泣く」というあり得ない意味になるので注意してください。
「号泣」の「号」は、「大きな声を上げる」という意味の漢字です。ですから、同様の意味で「怒号」や「号令」といった熟語にも用いられています。
「号泣」の例文
○ 普段は強気な夫も、義母が亡くなった際には人目を憚らずに号泣していたなぁ。
○ 深夜、自宅の近くで女性が号泣していたので、通報しようかどうか迷った。
× パラハラを受けていた前職時代には、唇を噛み締めながらよく号泣したものだ。
× 映画を観ていたら感動したため、周囲の迷惑にならないように声を押し殺しながら号泣したよ。
「号泣」について質問した「国語に関する世論調査」
文化庁が平成22年度に行った「国語に関する世論調査」では、本来の意味「大きな声で泣く」と答えた人の割合が34.1%、誤った意味「激しく泣く」と答えた人の割合が48.3%、「大きな声で泣く」「激しく泣く」のどちらも正しいと答えた人の割合が14.8%でした。
年代別だと、本来の意味を選んだ割合が最も高かったのが20代の38.7%で、次に高かったのは60代以上の割合38.2%でした。
本来の意味を選んだ割合がもっとも低かったのは16~19歳の25.0%で、30代~50代は30%前後という結果が出ています。
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