「初め(はじめ)」と「始め(はじめ)」の意味・例文・違い
「初め」と「始め」の意味
1.はじめること。また、開始時期。
例文「仕事始め」「手始め」「映画を観始める」
2.起こり。起源。
例文「民族の始め」
3.最初の頃。副詞的にも使う。
例文「初めから上手かった訳じゃない」「一学期の初めに仲良くなった」
4.順序の一番先のもの。
例文「年の初め」「月初め」「初めに電源スイッチを入れ、次にパスワードを打ち込む」
5.多くの中で先に立つもの。また、代表的な例となるもの(「~をはじめ」「~をはじめとして」の形で使う)。
例文「会長をはじめ皆様方にはお世話になりました」
6.一部始終。
「初め(はじめ)」と「始め(はじめ)」の意味に大きな違いはありません。しかし、慣用的に使い分けがされており、「初め」は「最初」の意味合いを表す場合に用いられ、「始め」は「開始」の意味合いを表す場合に用いられています。
「初め」の主に使われる意味「3.最初の頃」「4.順序の一番先」は、複合語の「最初・初級・初期・当初・初回・初歩・初頭」を参考にすると分かりやすいと思います。
「始め」主に使われる意味「1.はじまり」「2.起こり」は、複合語の「開始・始業・始動・終始・原始・始祖」などを参考にすると捉えやすいでしょう。
ただし、完全な使い分けができる訳ではありません。意味「5.多くの中で先に立つもの」の漢字は「~を始めとして」が正しいとする辞書もあれば、「~を初めとして」が正しいとする辞書もあり意見が別れています(前者が正しいとする辞書の方が多い)。
それに「始めから終わり(開始から終了の意)」と「初めから終わり(最初から最後の意)」のように、両方とも正しい場合もあります。
どちらにした方がいいか分からない場合は、「はじめ」と平仮名で書いた方が無難です。
「初め」「始め」の違いのまとめ
◻「初め(はじめ)」は「最初の頃」「順序の一番先」の意味など、主に「最初」の意味合いで使う。
◻「始め(はじめ)」は「はじまり」「起こり」の意味など、主に「開始」の意味合いで使う。
◇「初め」と「始め」は厳密に使い分けができる訳ではない。
◇「~をはじめ」「~をはじめとして」の漢字は、「初め」か「始め」で意見が分かれている(「始め」とする辞書の方が多い)。
◇どちらにした方がいいか分からない場合は、「はじめ」と平仮名で書いた方がいい。
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