「老害(ろうがい)」の意味・誤用
「老害」の本来の意味
○ 組織の指導的立場を高齢者が占め、若返りが行われない状態。
「老害」の間違った意味
× 傲慢・横暴・時代遅れな高齢者。また、そういう高齢者がもたらす害。
「老害(ろうがい)」の本来の意味は「組織の指導的立場を高齢者が占め、若返りが行われない状態」ですから、「傲慢・横暴・時代遅れな高齢者。また、そういう高齢者がもたらす害」という意味ではないのです。
この語は「集団・組織の中心人物の若返りが行われていない状態」を意味し、 高齢者を直接批判するような意味は含まれていません。
ですが現在のネット上では、誤った意味で使われる事が殆どですね。「老害」という言葉は40年ほど前には存在していて、20年ほど前に一気に使う人が増えました。比較的新しく出来た言葉なので、意味が変化しやすい時期であると考えられます。今後「傲慢・横暴・時代遅れな高齢者。また、そういう高齢者がもたらす害」の語義を加える辞書が出てくるかもしれません。
「老害」を使った例文
○ 芸能界は大物タレントが殆ど引退しないから、老害で若手が育たない。
○ 少子化は世界的な傾向だ。他の先進国でも今後老害が深刻化していくのだろう。
× コンビニで店員さんに怒鳴り散らしている老害を見かけたよ。
× 老害議員にはさっさと引退してもらいたいものだ。
こちらの記事も宜しくお願いします。
「浮き足立つ」の誤用『嬉しくて落ち着かない様』ではない
「浮き足立つ」の意味は「ウキウキして落ち着かない様子」ではなく、「恐怖や不安で落ち着きを失う」です。この記事では、誤用・意味・例文・類語・由来の解説をしています。
■言葉カテゴリーの人気記事 | |
誤用される言葉・誤用が定着した日本語一覧【例・意味の変化・割合】 文化庁の世論調査を中心に、有名な言葉の誤用・誤用が定着した日本語(誤用率の方が高いもの)の約130例をまとめました。 |
|
有名な言い方の誤用40【定着した言葉・文化庁が調査した日本語】 | |
よく読み間違えられる漢字130選+誤読とは言い切れない読み | |
「中抜き」の誤用『中間業者のピンハネという意味ではない』 |
■メインカテゴリー | |
意味の誤用 「意味の誤用」の記事一覧です。 |
|
言い方の誤用 「言い方の誤用」の記事一覧です。 |
|
意味の違い 「意味の違い」の記事一覧です。 |
|
「新語」カテゴリー |