正しいのは「二つ返事」で意味は「快く、ためらわないで承諾」、「一つ返事」は誤り
本来の言い方
○二つ返事(ふたつへんじ)
誤用とされている言い方
×一つ返事(ひとつへんじ)
□「二つ返事」の意味…「はい」を二つ重ねて返事をする。快く、ためらわないで承諾する。
本来の言い方が「二つ返事(ふたつへんじ)」とされ、「一つ返事(ひとつへんじ)」という使い方は誤用とされています。
「二つ返事」は投げやりに返事をするという意味ではなく、「『はい』を二つ重ねて返事をする。快く、ためらわないで承諾する」という意味の言葉です。大抵は、後者の「快く、ためらわないで承諾する」という意味で使われます。
「返事は一回で終えるのが礼儀正しいこと」と教育されてきた人達が、「二つ返事は失礼なこと」だと誤解しているようです。
平成23年度の「国語に関する世論調査」では、本来の言い方とされる「二つ返事」を選んだ人が42.9%、誤った言い方とされる「一つ返事」を選んだ人が46.4%という逆転した結果がでています。
「二つ返事」の由来・語源
「はい!」と答えてから間をおかずに再度「はい!!」と答えることで、承諾の意思を強調したことが由来になっています。
「二つ返事」の使い方・例文
「二つ返事で引き受ける」の形で使われることが多いです。
また、「二つ返事」には「承諾する」「答える」という意味が含まれているため、「二つ返事で承諾する」「二つ返事で答える」と言うと重複表現となってしまいます。
「はい! 分かりました!」と、すぐに気持ちよく引き受けるという意味合いで使いましょう。
突然の頼み事を二つ返事で引き受けてくれた。
お金を無心してきたのが信用できない相手だったので、二つ返事はできなかった。
ダメ元で頼んでみたら、意外にも二つ返事で受けてくれた。
懇切丁寧に説得した結果、二つ返事で納得してくれた。
「二つ返事」の類語
◻快諾(かいだく)
◻承諾(しょうだく)
◻即答(そくとう)
こちらの記事も宜しくお願いします。
■言葉カテゴリーの人気記事 | |
誤用される言葉・誤用が定着した日本語一覧【例・意味の変化・割合】 文化庁の世論調査を中心に、有名な言葉の誤用・誤用が定着した日本語(誤用率の方が高いもの)の約130例をまとめました。 |
|
有名な言い方の誤用40【定着した言葉・文化庁が調査した日本語】 | |
よく読み間違えられる漢字130選+誤読とは言い切れない読み | |
「中抜き」の誤用『中間業者のピンハネという意味ではない』 |
■メインカテゴリー | |
意味の誤用 「意味の誤用」の記事一覧です。 |
|
言い方の誤用 「言い方の誤用」の記事一覧です。 |
|
意味の違い 「意味の違い」の記事一覧です。 |
|
「新語」カテゴリー |